先月中旬、毎年恒例となった妙高山や越乃雪月花で有名な妙高酒造へお酒を搾りに行って来ました。
越乃雪月花・会員店の一部の店主が集い、一日蔵人として実際にお酒を搾る作業を行うのです。
搾るお酒は、越乃雪月花 純米大吟醸の斗瓶取り「雫」と中取りです。
当日は雪が降る寒ーい日で、蔵の中はメチャクチャ寒く、下から冷えが伝わる作業するには厳しい条件でした。
が、しかしこれが重要!
大切なお酒の搾りや管理する意味からはベストの条件でした。
まずは斗瓶取り「雫」の搾り作業からです。
上越の酒店のお仲間の立原さんとコンビを組んで、酒のタンクに渡した棒に醪(もろみ)が入った酒袋を吊るしていきます。
吊るした直後からお酒が滴り落ちてきます。
これが「雫」の由来で、意図的に圧力を掛けず重力と醪自体の重みだけでお酒を搾る方法です。
この搾る方法だと、雑味の少ないお酒の一番良い部分を搾ることが出来る素晴らしいメリットがあり、普通のお酒の搾り方から比べたら大変贅沢なお酒が出来ます。
といってもこの作業は人の手が多く必要で、大変手間のかかる作業でもあります。
醪が入った酒袋はかなり重く、持ち上げるのは結構大変。。。
でも、お客様に本当に美味しいお酒を飲んでいただきたい考えは蔵元も酒店店主も同じで、1年に1回の特別な作業です。
大変な作業でも一応余裕の表情(^◇^)
こんな作業を行わせてくれる蔵元は上越でもここ妙高酒造だけです。
蔵元のご好意に感謝します。
このお酒を丁寧に集めたのが「越乃雪月花 純米大吟醸 斗瓶取り・雫」です。
さて、続いて
全ての醪を酒袋に入れ吊るすのは場所的にも工程的にも難しいので、その後行う搾りは槽(ふね)と呼ばれる容器に入れ、少しの重りを乗せて搾る方法を行います。
これももちろん手作業です。醪の冷たさと重みが結構辛くなってきました。
醪はこんな感じで、皆さんの身近では甘酒が似たような状態です。お米の粒が見えていますね。
コレだけの人数でこの搾りを行いました。
機械でお酒を搾るのだったら数人で行える作業ですが、昔ながらの作業で、人の手が多く携わることによってより美味しいお酒が搾れるのです。
これが槽(ふね)と呼ばれるお酒を搾るための道具です。
中に醪が入った酒袋をきれいに並べます。これもコツが必要で、蔵人に教わりながらしっかりと作業を進めます。
最後にこの上に少しの重りを乗せ圧力を掛けます。
そうすると下についている槽口からお酒が出てくるのです。
出てきた最初のお酒が「荒走り(あらばしり)」、しばらく経って出てきたお酒が 「中取り(なかどり)」又は「中汲み(なかぐみ)」、最後に更に圧力を掛けて搾ったのが「せめ」と言います。
一般的には荒走りはその名の通り荒々しい出来たてのお酒です。
一番良い部分がしばらく経ってから垂れてきた「中取り」 又は「中汲み」と言われ大吟醸などの高級酒に用いられる製法です。
最後の「せめ」は雑味が多い酒と言われています。
そんな槽を使用した搾りで一番良いとされる部分を集めるのが「越乃雪月花 純米大吟醸 中取り」です。
今年はまず生酒の状態を味わって頂きたいと思い、火入れは行いませんでした。
そうそう
ちなみにこの搾る作業を行うと「清酒」と呼ぶことができ、一般的な日本酒として店頭に並びます。
一部の銘柄では普通酒を清酒という蔵元がありますが、正式の意味での清酒は搾りを行った酒を指します。
最後に搾ったばかりのお酒を利き酒させて頂きました。
本当は飲んでしまいたい位の美味しいお酒なのですが、この場合は吐きます。
杜氏クラスのプロの方だと、吐いた瞬間も重要で、そこで感じるものがあるんだそうです。
朝からお昼過ぎまでかかったこの作業も無事に終え、そのとき搾ったお酒は現在も蔵元の冷蔵庫で保管されています。
杜氏が出荷のタイミングを見てからの発売となりますので、発売までもうしばらくお待ち下さい。
たぶん来週くらいには出荷されるんじゃないかと思っています。
