斗瓶取りを体験しました。
先日、地元上越の蔵元「妙高酒造」で越乃雪月花の純米大吟醸の斗瓶取りと中取りの作業を体験してきました。
数年前から酒販店の皆さんが集まり、蔵元と協力して特別に仕込んだ純米大吟醸酒の搾りの作業を行い販売しておりました。
私は今年からその作業に参加させて頂くこととなり、初めての経験で少々緊張気味での訪問でした。
当日は地元上越の酒販店の方をはじめ、新潟市、柏崎市や千葉、愛知など県外の方もいらっしゃっていました。

このもろみを搾ります。
通常の自動圧搾機を用いず、もろみを袋に入れ滴り落ちる雫を集める方法で搾ります。これを斗瓶取り(とびんどり)といい、大きな圧力を掛けないのでまろやかな味わいのお酒が搾れるのです。各蔵元では大吟醸酒などの品評会出品酒などを中心にこの方法が取られ、とにかく人の手がいる作業です。

袋にもろみを入れる作業から始まりました。
もろみが入ったタンクの下の取り出し口からもろみを袋に入れます。コツが掴めるまで袋に入れる量の加減が難しかったです。
もろみが入った袋の口を紐で縛ります。
作業している部屋では日本酒の良い香りが漂います。

その袋を近くの別のタンクまで手で運びます。
タンクは人の背丈位あり、上にいる人に手渡しで袋を渡します。結構重いです。

一人が袋を持ち、もう一人がタンクに渡した棒に紐で縛ります。タンクの中に袋を吊るすのです。そうすることによりもろみの自重で酒が滴り落ちてくるのです。

これが斗瓶(とびん)です。
1.8リットル=1升で10升が1斗(18リットル)入る瓶です。
タンクの下の取り出し口から滴り落ちた酒をこの瓶に移します。
ここまでが斗瓶取りという作業です。結構手間がかかることを実感できました。
出来立てのこのお酒を試飲しました。香りが素晴らしく、口に含むと華やかさが一層増します。後味はキレがあり素晴らしい出来だと思いました。
数時間酒が搾れるのを待ちます。
その間は平田杜氏による講義です。
日本酒の味のバランスとは?ということで1時間ほどの説明がありました。
![]() | ![]() |
講義の中で始めて日本酒度計という秤を見ることができました。
日本酒度は、日本酒の甘辛度を表す数値です。
左の浮秤(ふひょう、うきばかり)と呼ばれる秤を右のようにメスシリンダーに入れた清酒に入れ、プラス・マイナスの数値を見ます。
少し難しい話になりますが、
4℃の純水と15℃の清酒は比重が同じだそうで、純水を基準とし日本酒度±0とします。
一般的に甘口の酒は糖分が多いので比重が重くなりマイナス方向に、辛口の酒は逆にプラス方向に傾きます。ただし、日本酒にはそれ以外の成分(酸度やアミノ酸度など)の関係もあり、日本酒度で単純に甘口・辛口とは言えない部分があります。酒屋さんで表記されている場合がありますが、購入の際は一応の目安として考えてください。酒の味はそれだけ複雑で幅が広いのです。
講義は難しかったですが、勉強になりこれからに生かしていけそうなことばかりでした。
講義の後は
中取りの作業です。
撮影は忘れました。作業に没頭です。
斗瓶取りで吊るしてあった袋を槽(ふね)と呼ばれる搾り機に移します。もろみが入った袋を槽に入れ、上から軽く重しをのせます。槽の下の口からは搾られた酒が出てきます。
大きな圧力を掛けて搾っていないので、これも試飲すると斗瓶取り同様たまらなく美味しかったです。
朝8時すぎから始めた作業はお昼頃に終了し、お昼のお弁当を頂きました。

蔵の中は基本的に寒いです。温かい豚汁がとても美味しく、体が温まりました。
今回搾った越乃雪月花 純米大吟醸はこの作業に参加した酒販店のみで今月末頃発売します。
斗瓶取りと中取りの2種類あるのですが、新潟上越 地酒の店 かじやでは斗瓶取りの1.8リットルの発売を予定しております。
詳細はまた後日に。
贅沢な純米大吟醸を味わうチャンスですよ。




コメント[2]
貴重な体験をなさってきましたね。
>もろみを袋に入れ滴り落ちる雫を集める
不思議ですね、濁っていたもろみが、滴り落ちる雫となると、透明になって。
糖度の出し方も難しいけど、いろんな作業をひつようとするのですね。
寒い体にトン汁が嬉しかったですね。
Posted by お菓子処東京堂のどら at 2007年3月11日 22:43 | 返信
>どらさん
こんばんは
貴重な体験でした。
体験することにより自分の知識の幅が広がりました。
もろみの入った袋は結構重かったです。
最初に出てくる雫は薄にごりなのですが、徐々に透明になっていきます。写真はその時のものです。
豚汁は最高に美味しかったです。
Posted by ふみ店長 at 2007年3月13日 20:41 | 返信
コメントする